今回の企画展では、高松家のルーツと龍馬の長姉・千鶴の夫である順蔵と弟で医師の濤亭、 龍馬の遺志を継いだ順蔵の長男・太郎(坂本直)、次男・習吉(坂本直寛)ら高松家と坂本家の関係を紹介いたします。
龍馬は義兄・順蔵と長姉・千鶴を慕い、たびたび安田の髙松邸を訪れていたそうです。 順蔵は、絵画や和歌等をよく嗜み、安芸郡の勤王の志士をはじめ多くの門下生を育た教養人であり、居合の達人という文武両道の人物でした。またその弟・濤亭は土生玄碩や華岡青洲に学んだ高名な医者でした。
順蔵と千鶴の長男・太郎は、叔父の龍馬が結成した海援隊に参加し、明治維新以降は勅命により龍馬の遺跡養子となり坂本龍馬家を再興しました。次男・習吉は、龍馬の兄・権平の養子となって郷士坂本家を継承、龍馬の遺志を継いで北海道に入植し、北海道開拓の父の一人とも呼ばれています。まさに安田の高松家の人たちは、若き日の龍馬を支え、龍馬の遺志を継いだ人々であっ たといえます。